【15年目のパワハラ退職 第3話】3.11震災の混乱。ガソリン不足の私を追い詰めた上司の言葉

2025/09/08

パワハラ退職シリーズ

ようこそ。いつも読んでくださっている方も、今日たまたま見つけてくださった方も、
ありがとうございます。

東北の厨房会社で15年勤めてパワハラで辞めた経緯を書いています。
今回は、震災の混乱の中で浴びた“あの暴言”と、
通勤困難者への信じられない対応についてお話しします。



ガソリンを求めて朝5時起き。それでも会社は「出勤して当たり前」

会社まで片道約30分、往復48キロの道のりを、毎日車で通勤していたんです。
しかし、3.11の大震災のあと、状況は一変しました。
ガソリンがまったく手に入らなくなったのです。

給油は厳しく制限され、満タンにすることは不可能。
近所のスタンドには毎朝5時から大行列ができていました。
冬の厳しい寒さの中で、車内で震えながら並んだ日々は今でも忘れられません。

それほど生活インフラが麻痺している大災害の最中であっても、
会社は「出勤して当たり前」という姿勢を崩しませんでした。
遠距離通勤の過酷な事情に耳を貸す雰囲気は一切なく、
ただ出勤へのプレッシャーばかりが強まっていきました。

スタンドで鳴った電話。「みんな来てるんだからさ」という圧力

震災後のある朝、いつものようにガソリンスタンドの長い列に並んでいると、
私の携帯にI主任からの着信が入りました。

「まだ並んでるの?」 「はい、まだ給油が始まっていなくて……」
「こっちは困るんだよね。迎えに行こうか?」
「すみません、でも生活もあるので……ガソリンがないと本当に困るんです」

私の必死の訴えに対し、主任は最後にこう言い放ちました。

「みんな来てるんだからさ」

その言葉に強い圧力を感じ、私は責められているような気持ちになりました。
でも、その“みんな”とは一体誰のことだったのでしょうか。

後から分かったことですが、市内に住む社員はバスを使って出勤できていた一方で、
私のような遠方組はガソリン不足のせいで1日おきに出勤するのがやっとだったのです。

さらに信じられない事実が判明します。
他のラインでは「遠方の人は1日おきに出勤して良い」という会社からの
配慮ある通達がしっかりと出ていたのです。
しかし、私たちのI主任は、その情報を私たちに一切伝えていませんでした。

限界で仮病を使う同僚と、それを冷笑する“お気に入り”

同じように遠距離通勤に苦しんでいた女性同僚は、度重なるプレッシャーに耐えかね、
「ぎっくり腰になったので休みます」と仮病を使ってしまいました。
そこまでしなければ身を守れないほど、現場は追い詰められていたのです。

しかし、その欠勤理由を聞いたI主任のお気に入りのパート社員は、平然とこう言い放ちました。

「絶対ぎっくり腰は嘘だよね」

私はその言葉を聞いて、背筋がゾッとしました。 未曾有の災害という非常事態の中で、
必死に生きようとしている同僚の苦しみを軽んじる発言が、こんなにもあっさりと飛び出す職場の空気に、深い絶望感を覚えました。

災害時こそ浮き彫りになる、会社や人間の“本質”

震災のような緊急事態こそ、本来なら「人命」や「社員の生活」が最優先されるべきです。なのに、当時の職場の空気は「来るのが当然」「休むなら理由を言え」という冷酷なものでした。もしもあの時、上司が以下のような対応をしてくれていたなら、
どれほど救われたでしょうか。

  • 遠方組への「1日おき出勤」ルールの公平な周知と配慮

  • 車通勤者が確実に業務に就けるための、ガソリン確保サポート

  • 一時的な休業の調整や、出勤できない社員への状況把握と声がけ

災害はいつどこで起きるか分かりません。
だからこそ、「その時にどう動くか」に、会社や上司の本当の“本質”が表れるのだと
私は思います。

出勤できない社員を責め立てるのではなく、一人ひとりの命と状況に配慮する姿勢こそが、組織として本当に大切なのではないでしょうか。

このお話を通じて、「会社は誰のためにあるのか」を、いま一度考えるきっかけになれば嬉しいです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

🕊 災害の中で見えた、会社と人の本質──。

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