ようこそ。いつも読んでくださっている方も、今日たまたま見つけてくださった方も、
ありがとうございます。
東北の厨房会社で15年勤めてパワハラで辞めた経緯を書いています。
今回は、震災の混乱の中で浴びた“あの暴言”と、
通勤困難者への信じられない対応についてお話しします。
ガソリンを求めて朝5時起き。それでも会社は「出勤して当たり前」
会社まで片道約30分、往復48キロの道のりを、毎日車で通勤していたんです。
しかし、3.11の大震災のあと、状況は一変しました。
ガソリンがまったく手に入らなくなったのです。
給油は厳しく制限され、満タンにすることは不可能。
近所のスタンドには毎朝5時から大行列ができていました。
冬の厳しい寒さの中で、車内で震えながら並んだ日々は今でも忘れられません。
それほど生活インフラが麻痺している大災害の最中であっても、
会社は「出勤して当たり前」という姿勢を崩しませんでした。
遠距離通勤の過酷な事情に耳を貸す雰囲気は一切なく、
ただ出勤へのプレッシャーばかりが強まっていきました。
スタンドで鳴った電話。「みんな来てるんだからさ」という圧力
震災後のある朝、いつものようにガソリンスタンドの長い列に並んでいると、
私の携帯にI主任からの着信が入りました。
「まだ並んでるの?」
「はい、まだ給油が始まっていなくて……」
「こっちは困るんだよね。迎えに行こうか?」
「すみません、でも生活もあるので……ガソリンがないと本当に困るんです」
私の必死の訴えに対し、主任は最後にこう言い放ちました。
「みんな来てるんだからさ」
その言葉に強い圧力を感じ、私は責められているような気持ちになりました。
でも、その“みんな”とは一体誰のことだったのでしょうか。
後から分かったことですが、市内に住む社員はバスを使って出勤できていた一方で、
私のような遠方組はガソリン不足のせいで1日おきに出勤するのがやっとだったのです。
さらに信じられない事実が判明します。
他のラインでは「遠方の人は1日おきに出勤して良い」という会社からの
配慮ある通達がしっかりと出ていたのです。
しかし、私たちのI主任は、その情報を私たちに一切伝えていませんでした。
限界で仮病を使う同僚と、それを冷笑する“お気に入り”
同じように遠距離通勤に苦しんでいた女性同僚は、度重なるプレッシャーに耐えかね、
「ぎっくり腰になったので休みます」と仮病を使ってしまいました。
そこまでしなければ身を守れないほど、現場は追い詰められていたのです。
しかし、その欠勤理由を聞いたI主任のお気に入りのパート社員は、平然とこう言い放ちました。
「絶対ぎっくり腰は嘘だよね」
私はその言葉を聞いて、背筋がゾッとしました。
未曾有の災害という非常事態の中で、
必死に生きようとしている同僚の苦しみを軽んじる発言が、こんなにもあっさりと飛び出す職場の空気に、深い絶望感を覚えました。
災害時こそ浮き彫りになる、会社や人間の“本質”
震災のような緊急事態こそ、本来なら「人命」や「社員の生活」が最優先されるべきです。なのに、当時の職場の空気は「来るのが当然」「休むなら理由を言え」という冷酷なものでした。もしもあの時、上司が以下のような対応をしてくれていたなら、
どれほど救われたでしょうか。
遠方組への「1日おき出勤」ルールの公平な周知と配慮
車通勤者が確実に業務に就けるための、ガソリン確保サポート
一時的な休業の調整や、出勤できない社員への状況把握と声がけ
災害はいつどこで起きるか分かりません。
だからこそ、「その時にどう動くか」に、会社や上司の本当の“本質”が表れるのだと
私は思います。
出勤できない社員を責め立てるのではなく、一人ひとりの命と状況に配慮する姿勢こそが、組織として本当に大切なのではないでしょうか。
このお話を通じて、「会社は誰のためにあるのか」を、いま一度考えるきっかけになれば嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

