15年目のパワハラ退職 第5話】異動しても終わらない現実。怒鳴らない上司の静かなパワハラ

2025/09/09

パワハラ退職シリーズ

ようこそ。いつも読んでくださっている方も、今日たまたま見つけてくださった方も、 ありがとうございます。

東北の設備会社で15年働き、パワハラが原因で退職した私の経験を綴っています

今回は、「上司が変われば楽になる」なんて甘い希望がいかに虚しかったか──。 パワハラは形を変えて続いた“職場の現実”について、お話しします。



怒鳴るだけがパワハラじゃない。やっとの思いで掴んだ異動だったけれど…

私が働いていた工場には、I主任という有名なパワハラ上司がいました。 怒鳴る、けなす、人前でさらし者にする……毎日がピリピリしていて、心が休まる瞬間なんてありませんでした。

それでも4年間、私はなんとか耐えてきました。 でもある日、「もう限界だ」と感じて、意を決して工場長に「異動させてください」と直談判したのです。

それから1年。やっとの思いで別のラインへの異動が決まりました。 「これでようやく、あの恐怖の毎日から抜け出して少しは楽になるかもしれない」 希望を胸に新しい現場へ向かった私でしたが、現実はそんなに甘くありませんでした。

新たな上司は「気に入らない人を徹底的に無視する」タイプ

異動先で出会ったのは、N主任という男性でした。 彼は最初のI主任のように大声で怒鳴り散らしたりはしません。 けれど、別の意味で非常に厄介な人だったのです。

N主任のやり方は、気に入らない人を徹底的に無視し、冷たくあしらうこと。 そうやって相手を精神的に追い詰め、最終的にその人自身が 「もう耐えられない、異動させてほしい」と自ら言い出すように仕向けるのです。 そして、気がついたときには、私もそのターゲットにされていました。

毎朝の“公開ダメ出し”──声を荒げない処刑にすり減る心

ある日から、朝礼の場で私の小さなミスが吊し上げられるようになりました。

「昨日の作業、あそこが甘かったな。もっとちゃんと確認しろ」 「お前のせいでどれだけ現場に迷惑がかかってるか分かってるのか?」

その場にいる全員の前で、まるで公開処刑のように冷酷な言葉で厳しく罵倒されるのです。

ちょっとしたミスでも、みんなの前で必ず一言。 それが毎日のように続くと、だんだんと心が激しくすり減っていきます。

声を荒げられるわけではないからこそ、周囲も異変に気づきにくい。 けれど本人にとっては「明日の朝礼でもまた言われるんじゃないか」と思うと、 朝が憂うつでたまらなくなるほどの恐怖でした。

社内でも嫌われていたN主任は、2年後に一度は別部署へ異動となり、 ライン全体が「やっと平和になった」と息を吹き返したのも束の間。 その2年後にまた戻ってきてしまい、現場は再び凍りつきました。

しかし数ヶ月後、また周囲から「異動させるべきだ」と声が上がり始めた矢先、 N主任は突然、職場に来なくなりました。 無断欠勤を続け、そのまま退職していったのです。

「トラブルになっていないから大丈夫」という会社の鈍感さ

パワハラというのは、けっして大声で怒鳴るものだけを指すのではありません。

・挨拶や業務の問いかけを徹底的に「無視」する ・特定の人間だけを冷遇し、孤立させる ・周囲の目の前で遠回しな嫌がらせや「公開ダメ出し」を行う

こうした「静かな圧」も、じわじわと、

しかし確実に人の心を削ってボロボロにしていきます。 それなのに会社や組織というものは、こういう目に見えにくいタイプに対して とても鈍感です。

「派手な大喧嘩やトラブルになっていないから大丈夫だろう」と、 被害者の訴えを放置してしまうことがあまりにも多いのです。

「怒鳴られないんだから前のラインよりマシでしょ」なんてことは絶対にありません。 実際に深く傷つき、怯えている人はそこに確かに存在しているのです。

この話が、今まさに職場で「大声を出されているわけじゃないけれど、冷たくされて辛い」「自分が悪いのかな」と悩んでいる誰かに届くことを願っています。

誰にも言えず、ひとりで苦しんでいる方がいたら、「自分だけじゃないんだ」「私のせいじゃない」と少しでも感じてもらえますように。

心が完全に削り取られてしまう前に、どうか全力で自分を守ってくださいね

🌿 同じように悩んでいる誰かに、少しでも届きますように。

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