ようこそ。いつも読んでくださっている方も、 今日たまたま見つけてくださった方も、ありがとうございます。
東北の設備会社で15年勤めてパワハラでやめた経緯を書いています。 今回は、「改善提案書」が特定の人物によって握りつぶされていたという、 衝撃の出来事について綴ります。
ささやかな楽しみだった改善提案。しかし、リーダーの引き出しを開けると…
募集する制度がありました。 上位に入賞すると、ちょっとした賞金がもらえるという特典付きです。
最初は正直、賞金目当ての軽い気持ちでした(笑)。 でも、実際に小さな賞をいただいたことがあって、それがすごく嬉しかったんです。 夫には「もし入賞したら、ビールおごるからね!」と毎回嬉しそうに話していました。 私にとって、日々の仕事を前向きに頑張るための、ささやかな楽しみだったんです。
そんなある月のこと。提案書を提出して「よし、これで一安心」と思っていたとき、 偶然開いたリーダーの机の引き出しに、私は目を疑うような信じられないものを見つけてしまいました。
そこには、私が提出したはずの改善提案書が、何枚も重ねて放り込まれていたのです。 しかも、数か月分も。
「作業のやり方をこう変えたら安全になるかも」 「ここを工夫すればもっと効率が良くなるかも」──そうやって、現場のことを想いながら 一生懸命に書き続けてきた大切な紙たちでした。
引き出しの中にあったのは、私の分だけが数枚。 他の人の提案書はどこにも見当たりません。
その瞬間、頭の中が真っ白になり、胸が締め付けられるように苦しくなりました。 まるで「お前の声なんて会社に届かなくていい」と突きつけられたようで、 しばらくその場から動くことができませんでした。
「出すの忘れた」見え透いた言い訳と、過去のしこり
数日後、私はどうしても納得がいかず、思い切ってリーダーに直接問いかけました。 「私の改善提案書、なぜ出されていないんですか?」
リーダーは一瞬こちらを見たものの、すぐに視線をそらしながらこう答えました。 「ああ、出すの忘れた。他の人のは字が汚いから、別のところに置いてある」
忘れた? 私の分だけを、何ヶ月も? しかも、“字が汚い”と言い訳された他の同僚の提案書は、 周辺のどこを探してもありませんでした。
これがただの意図的な嫌がらせであることは、明白でした。 最初から提出する気なんてなかったのです。
実はこのリーダーとは、以前に仕事の意見でぶつかったことがありました。 それ以来、あからさまに距離を置かれ、目が合えばそらされ、 必要最低限のやり取りしかしてもらえない状態が続いていたのです。
「あの時のことを、まだ根に持っているんだ……」 そう確信した瞬間、激しい怒りと同時に、深い無力感が押し寄せてきました。 「こんな陰湿な扱いをされてまで、私はここで働き続ける意味があるのだろうか?」
勇気を出した総務への相談。私を守ってくれた事務員さんの言葉
それでも、私はこのまま泣き寝入りするわけにはいかないと思い、 勇気を振り絞って総務の男性社員にすべてを相談しました。
私の話を真剣に聞いてくれた彼は、静かにこう言ってくれました。 「それは明確な会社の規約違反にあたる行為です。私からリーダーに厳重に伝えます」
この一言に、私がどれだけ救われたか言葉にできません。 その後、リーダーはしぶしぶ提案書を提出しましたが、 私への謝罪の言葉は最後まで一言もありませんでした。
さらに後から知ったのですが、私が総務に相談している姿をリーダーに見られていたようです。 リーダーは裏で事務の女性に「さっき、あの人(私)が総務と何を話していたのか」と詮索していたそうですが、その事務員さんはきっぱりとこう返してくれたそうです。
「それはお答えできません」
その話を耳にしたとき、見られていた恐怖が消え去り、守ってもらえた安堵感で胸がいっぱいになりました。
勤務中に無断で歯医者へ? 崩れ去ったリーダーへの信頼と会社の幕引き
一度壊れた信頼関係は、二度ともとに戻りません。 実はこのリーダー、他にもおかしな行動が目立つ人物でした。
ある日、館内放送で何度も呼び出されているのに全く応答がなく、 製造現場のどこにも姿が見えないことがありました。 不審に思った人が事務所の窓から外を見ると、なんとリーダーが敷地外へ歩いていく姿が目撃されたのです。
しばらくして戻ってきたリーダーを問い詰めると、 なんと勤務時間中に無断で歯医者に行っていたことが判明しました。通常なら外出の届け出を出すのが鉄則ですが、それも一切なし。 「自分だけは特別に許される」という甘えなのか、責任感の欠如なのか、 どちらにせよ職場の士気を大きく下げる出来事でした。
自分の正当な意見を握りつぶされるつらさ。 陰湿な態度に耐え続ける苦しさ。 そして、上司の無責任な行動と、それを「見なかったこと」にする会社の鈍感さ。
「ここにいても、もう意味がない」 そう感じたあの瞬間、私の心の中では、すでに「退職」の2文字がはっきりと決まっていたのかもしれません。
その後、リーダーは「消防団を続けたいから」という建前で会社を辞めていきました。 会社は彼の数々の問題行為を深く追及することなく、 あっさりと「自己都合」として送り出しました。
問題を根本から解決するよりも、波風を立てずに“見なかったことにする”道を選ぶ── それが、この会社の体質だったのです。
